睡眠不足で頭痛・吐き気が起きる原因と対処法|血圧との関係も
✅ この記事の結論
- 寝不足の頭痛は、大きく2つのタイプに分かれます
- タイプによって、温めるか冷やすかが逆になります
- 突然の激しい頭痛や、しびれを伴う場合はすぐ受診してください
寝不足の翌朝、頭が痛い。ひどいときは吐き気まで出てくる。
「寝てないから仕方ない」
そう思って我慢していませんか。
実は、寝不足の頭痛にはタイプがあり、対処法が逆になることがあります。
温めるべきときに冷やしてしまうと、かえって悪化します。
この記事では、見分け方と対処法を説明します。最後に、受診すべき危険なサインもまとめています。
🔍 なぜ寝不足で頭が痛くなるのか
理由はひとつではありません。主に次のようなことが重なって起こります。
首や肩の緊張
睡眠が足りないと、体の緊張がほぐれません。
とくに、寝る姿勢が悪かった日や、枕が合っていない日は、首や肩がこったまま朝を迎えます。
そのこりが、後頭部から頭全体の痛みにつながります。
血管の変化
睡眠不足は、頭の血管の状態に影響します。
血管が広がると、周りの神経が刺激されてズキズキとした痛みが出ることがあります。
自律神経の乱れ
睡眠のリズムが崩れると、体のオンとオフを切り替える仕組みが乱れます。
これが、頭痛や吐き気、だるさにつながります。
脳の疲労が取れていない
寝ている間には、脳のメンテナンスが行われます。
睡眠が足りないと、この作業が終わりません。その状態で活動すると、頭が重くなります。
🔹 頭痛のタイプを見分ける
対処法を変えるために、まずタイプを確認してください。

見分けるポイント
いちばんわかりやすいのは、動いたときです。
| タイプA(締めつけ) | タイプB(ズキズキ) | |
|---|---|---|
| 階段を上ると | 変わらない | 悪化する |
| お風呂に入ると | 楽になる | 悪化することがある |
| 光や音 | 気にならない | つらい |
| 吐き気 | 少ない | 出やすい |
両方のタイプが混ざることもあります。 その場合は、症状の強いほうに合わせて対処してください。
🔹 タイプ別の対処法
タイプA(締めつけられる痛み)の場合
温めて、動かすのが基本です。
- 蒸しタオルで首の後ろを温める(電子レンジで温めたタオルで十分)
- 肩をゆっくり回す
- お風呂で温まる
- 軽く散歩する
デスクワークの方は、1時間に1回立ち上がるだけでも違います。
姿勢もチェックしてください。 スマホを見るときに、首が前に出ていませんか。
タイプB(ズキズキする痛み)の場合
冷やして、じっとしているのが基本です。
- こめかみや首の後ろを冷やす(保冷剤をタオルで包んで)
- 暗くて静かな部屋で横になる
- カフェインを少量とると楽になる方もいます
- 動き回らない
このタイプで、温めたりマッサージしたりすると悪化することがあります。 注意してください。
共通してやること
- 水分をとる(脱水は頭痛を悪化させます)
- できれば少し眠る
- 光の刺激を減らす(スマホを見ない)
🔹 吐き気を伴う場合
寝不足の頭痛で吐き気が出るのは、主にタイプBのときです。
対処
- 無理に食べない
- 少量ずつ水分をとる(一気に飲むと戻しやすくなります)
- 横向きに寝る
- 締めつける服をゆるめる
気をつけたいこと
吐き気があるのに、痛み止めを空腹で飲むと胃に負担がかかります。
薬を使う場合は、パッケージの用法を確認し、不安があれば薬剤師に相談してください。
🔹 血圧との関係
寝不足が続くと、血圧が上がりやすくなることが知られています。
なぜ上がるのか
本来、睡眠中は血圧が下がります。体を休ませるためです。
ところが睡眠が短いと、血圧が下がる時間が足りません。
さらに、寝不足で自律神経が乱れると、日中の血圧も上がりやすくなります。
慢性的な寝不足のリスク
短期的には大きな問題にならなくても、長く続くと高血圧のリスクが高まります。
高血圧そのものには自覚症状がほとんどありません。だから、健康診断の数値に注意してください。
とくに、いびきをかいていて血圧が高い方は要注意です。 睡眠時無呼吸症候群が背景にある可能性があります。
⚠️ すぐに受診すべき危険なサイン
ここはとても大事なので、必ず読んでください。

次のような症状がある場合は、寝不足のせいだと自己判断せず、すぐに医療機関を受診してください。
- 今までに経験したことがない、突然の激しい頭痛
- 手足のしびれや、力が入らない
- ろれつが回らない、言葉が出てこない
- 物が二重に見える
- 意識がもうろうとする
- 高熱と、首の後ろが硬くなる感じを伴う
- 頭を打った後の頭痛
- 日ごとに痛みが強くなっていく
これらは、緊急の対応が必要な病気のサインである可能性があります。
「寝不足だから」と様子を見ないでください。
緊急でなくても相談したほうがいい場合
- 頭痛薬を月に10日以上使っている
- 頭痛で仕事や家事に支障が出ている
- 市販薬が効かなくなってきた
頭痛薬を使いすぎると、かえって頭痛が起きやすくなることがあります。
こうした場合は、脳神経内科や頭痛外来に相談してください。
🔹 予防するには
起きてから対処するより、起こさないほうが楽です。
1. 睡眠時間を確保する
根本はこれです。15分ずつでも増やしてください。
2. 寝る時間・起きる時間をそろえる
実は、寝すぎでも頭痛が起きます。
休日に昼まで寝て頭が痛くなるのは、よくあるパターンです。
平日と休日の差は1時間までにしてください。
3. 枕を見直す
首や肩のこりが原因の場合、枕が合っていない可能性があります。
朝起きたときに首が痛い方は、一度見直してみてください。
4. 水分をとる
寝ている間にも汗をかいています。起きたらコップ1杯の水を飲む習慣をつけてください。
5. お酒を控える
寝酒は眠りを浅くし、脱水も招きます。頭痛の引き金になりやすい組み合わせです。
🔹 対処を間違えた例
KKさん(30代)|温めて悪化した
症状:休日の朝、こめかみがズキズキ痛む。吐き気もある。
やったこと:「血行を良くしよう」と、熱いお風呂に入った。
結果:痛みが強くなり、吐いてしまった。
何が起きたか
KKさんの頭痛は、ズキズキ脈打つタイプでした。
このタイプは、温めると悪化することがあります。
正しい対処:こめかみを冷やし、暗く静かな部屋で横になる。
LLさん(40代)|冷やして効かなかった
症状:夕方になると、頭全体が重く締めつけられる。肩もこっている。
やったこと:冷却シートを額に貼った。
結果:あまり変わらなかった。
何が起きたか
LLさんの頭痛は、締めつけられるタイプでした。
このタイプは、温めて、動かすのが基本です。
正しい対処:蒸しタオルで首を温め、肩を回す。
見分けるいちばん簡単な方法
階段を上ってみてください。
- 痛みが強くなる → ズキズキタイプ(冷やす)
- 変わらない → 締めつけタイプ(温める)
これだけで、かなり判断できます。
🔹 頭痛を繰り返さないための記録
頻繁に頭痛が起きる方は、記録をつけると原因が見えてきます。
記録する項目
- 日付と時刻
- 痛みの場所(片側/両側/後頭部)
- 痛みの種類(ズキズキ/締めつけ)
- 前日の睡眠時間
- 前日のお酒の量
- 天気(気圧の変化)
- 生理周期(女性の場合)
見えてくること
たとえば、こんなパターンが見つかることがあります。
- 睡眠5時間以下の翌日に多い
- 休日に寝すぎた日にも起きている
- お酒を飲んだ翌日に集中している
- 天気が崩れる前に起きやすい
「寝不足でも寝すぎでも頭痛が起きる」というのは、記録をつけて初めて気づく方が多いポイントです。
受診時にも役立ちます
医療機関では、いつ・どんな痛みが・どれくらいの頻度で起きているかを聞かれます。
記録があれば、それだけで診察がスムーズになります。
スマホのメモでも、カレンダーへの書き込みでも構いません。
❓ よくある質問
Q. 寝すぎても頭が痛くなるのはなぜ?
体内時計がずれることや、いつもの時間にカフェインを摂らなかったことなどが関係すると考えられています。
寝る時間も起きる時間も、一定にするのがいちばんです。
Q. コーヒーは飲んでいい?
タイプB(ズキズキ)の場合、少量のカフェインで楽になることがあります。
ただし飲みすぎると逆効果ですし、夕方以降は夜の睡眠に響きます。
Q. 市販の頭痛薬を毎回飲んでも大丈夫?
月に10日以上使っている場合は、一度医療機関に相談してください。
薬の使いすぎで頭痛が起きやすくなることがあります。
Q. マッサージは効きますか?
タイプA(締めつけ)には有効なことが多いです。
タイプB(ズキズキ)では悪化することがあるので、注意してください。
Q. 何日くらいで治りますか?
睡眠を取り戻せば、多くは1〜2日で改善します。
それ以上続く場合や、繰り返す場合は受診を検討してください。
Q. 頭痛薬を飲めば、睡眠不足の頭痛は治りますか?
痛みは抑えられますが、原因である睡眠不足は解決しません。
繰り返す場合は、睡眠時間そのものを見直してください。
Q. カフェインで頭痛が治まるのはなぜ?
血管に作用するためと考えられています。
ただし、常用すると効きにくくなり、切れたときに頭痛が起きることもあります。
Q. 目の疲れからくる頭痛との区別がつきません。
画面を見た後に強くなるなら、目の負担も関わっている可能性があります。
1時間に1回、遠くを見るだけでも変わります。
Q. 生理前に頭痛がひどくなります。
ホルモンの変化が関わることがあります。
寝不足が重なると悪化しやすいので、その時期はとくに睡眠を確保してください。
📝 まとめ
- ✅ 寝不足の頭痛には、締めつけられるタイプとズキズキ脈打つタイプがある
- ✅ タイプAは温めて動かす、タイプBは冷やして休む。対処が逆になります
- ✅ 見分け方は、動いたときに悪化するかどうか
- ✅ 寝不足が続くと、血圧が上がりやすくなります
- ✅ 突然の激しい頭痛、しびれ、ろれつが回らない場合はすぐ受診
そして予防の基本は、寝る時間と起きる時間をそろえることです。
寝不足だけでなく、寝すぎでも頭痛は起きます。
この記事は一般的な情報をお伝えするものです。頭痛の原因はさまざまで、重い病気が隠れていることもあります。気になる症状がある場合は、自己判断せず医療機関を受診してください。
📚 参考文献・出典
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/suimin/index.html - 厚生労働省 e-ヘルスネット「休養・こころの健康」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart - 厚生労働省 e-ヘルスネット「眠りのメカニズム」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-002.html - 厚生労働省 e-ヘルスネット「睡眠と生活習慣病との深い関係」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-008.html


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